かつての日本家屋では壁はほとんどなく、 各部屋はふすまや障子などの建具で仕切られており、 それらの建具をはずせば家全体がひとつの大きな部屋になる造りが普通でした。 この造りは木材の「柱」と「梁」を家屋の骨格にした 「軸組工法」といわれるもので、 古来から日本家屋の標準的な工法だったので 「在来」工法ともいいます。
この「在来工法」は周囲の自然に接する開口面が多いので、 空気の循環・通気に優れ、日本の高温多湿気候に最も適しています。 夏は涼しく快適な生活ができますが、 冬は冷え込むのが唯一の欠点でした。
現在は建築基準法が施行され、 耐力壁の施工が義務づけられましたので、 柱や梁だけで支える家屋は造れなくなりました。 在来の軸組工法と言えども最低減の耐力壁は必要です。
先に述べたように、 「新築病(シックハウス症候群)」の原因は「窒息住宅」にあるといえます。 窒息を解消するには、空気の循環・通気させるにために 「軸組」による在来工法を家屋の基本構造にすることです。
新築工事
一戸建ての新築工事には工程があり、それぞれの段階の注意点を踏まえ丁寧な建築工事をすることが欠かせません。居住性、デザイン性、耐震性、耐火性、耐久性、断熱・気密性などのバランスを考慮しながら、良い家づくりをすることが求められます。
増築工事
増築工事とは現状の建物を壊さないまま床面積を増やす建築工事のことです。平屋を2階建てにしたり、敷地内に新しい建物を作るなどの方法があります。建て替えよりもコストの負担が少ないことが特徴です。ただし、場合によっては修繕費用、補強費用などが発生することもあります。
改築工事
改築工事とは床面積を変えずに間取りの変更などを行う建築工事のことです。火災などで滅失した建物、家主の都合で除去された建物を、規模・構造ともに以前とほぼ同じものとして建て直す際などに施工されます。増築工事、改装工事、修繕工事と混同されることもありますが違う工事です。
耐震補強工事
国や自治体の補助金・助成金制度が増えたためか、一戸建ての耐震補強工事の施工例が増加しています。地震の多い日本では重要度の高い建築工事ともいえるでしょう。一戸建ての耐震補強工事にかかる平均費用、具体的な施工例などを紹介します。
大工工事
建物の骨組となる柱や梁、天井、外壁、内壁、床などの下地を、木材でつくる仕事です。大工というと、建築現場での仕事をイメージする人が多いかもしれません。しかし、木材などの建築資材はそのままでは使えませんので、現場に入る前に、各工務店の作業所において加工作業を行う必要があります。ノコギリやノミ、カンナなどを使って、設計図面通りに資材を切り出したり、寸法を調整したり、表面をきれいに仕上げたり、「ほぞ加工」と呼ばれる木材の接合作業を行ったりします。これらの加工作業の精度次第で、建物の完成度に大きな差が生じますので、大工は長い時間をかけて技術と経験を養っていくことが必要です。
木造住宅のリフォーム
木造住宅のリフォームと、木造大工の仕事内容について説明しています。梁と柱で支えられている木造住宅には、間取りを自由に変えられるメリットがあり、リフォームしてメンテナンスをすれば長く住み続けられるのが木造住宅の強みです。